高温多湿の日々に少々やられ気味のしんこです。
先日カーセールス・ワタナベを訪問してきました。
気になり始めたサスペンション
荒れた路面からの入力とアンダーステア
スーパーロングトレインに乗り始めてから1年半以上が経過しました。これまでの走行距離は約19,000km。
長距離キャラバンや近場の小旅行にと大活躍なのですが,最近気になり出したことがあります。
今年の「富山・能登2021春」の旅でのこと,長野県の川中島から白馬へ抜ける県道31号から県道33号の移動で路面コンディションの悪さとハイエースが路面から受ける衝撃に辟易。
似たような道はそこら中にありますが,上田から川中島までの国道18号がいい道だったんで余計にひどく感じてしまったんですね。
そして帰途の新潟県上越から南魚沼までの山越えでは,ぐっと巻き込んだ深いコーナーの出口に向かってアウト側にはらんでいくことが数回。
納車された頃より若干ペースが上がっているせいだとは思いますが,それでも一般車に迷惑をかけないようにという速度域での話です。
タイヤ空気圧を下げたら路面からの入力が緩和された
まあ今まではハイエースの走行性能であればこんなもんかなと納得していたのですが,先日タイヤ空気圧をカトーモーターの推奨空気圧からトヨタの取扱書に記載の空気圧に若干下げる方向で変更したところ路面からの入力が緩和されるという変化を感じました。
これってサスペンションをいじったらもっと良くなるんでないの?
カーセールス・ワタナベ
体験するしか確かめる方法なし
気になりだすといろいろ調べないと気が済まない性分。
キャンピングカーという特殊な車両でサスペンションチューニングといったらまず思い浮かぶのは"エアサス"で有名なカーセールス・ワタナベではないでしょうか。
展示会には必ずといっていいほど出展されていますし,実際に自分もジャパンキャンピングカーショー2021で渡辺社長にお話を伺う機会がありました。
さて,車の乗り心地や操縦性についてはインプレッション記事で目にする機会が多いのですが,感じ方は人それぞれなので文章で理解するのはかなり困難。
またWeb上でエアサスに関する記事はキャブコンに導入したという話が多く,ハイエースに関する情報はほとんど無いんですよね。
これは自分で体験&リサーチする以外に術はない。
早速カーセールス・ワタナベのホームページから試乗車の予約をしました。
試乗体験
自宅から下道で行くこと3時間半。カーセールス・ワタナベに到着。
それにしても距離は大したことないのに時間ばかりかかる東京の道は好かん。
試乗車はナッツRVのクレソンボヤージュ。ディーゼルエンジンの2WD。
まず渡辺社長の運転で近隣をぐるりと一周。
店舗の前の歩道から降りるか降りないかのタイミングでいきなりアクセル全開。車はまだ向きを変え終わっていない状態ですが姿勢を崩すことなく,ぐんぐん加速していきます。
いきなり凄いな。
その後は
①舵を大きく切ったままでの発進加速。
②路面を補修した部分や凸状のマンホールをわざと踏む。
③直線でステアリングを素早く左右に切る。
④強めにブレーキングする。
⑤急な下り坂から水平にきつく折れ曲がったところをアクセルオンのまま通過。
などキャンピングカーではありえないホットな走りを披露してくれました。
自分がラリー経験者ということを話したので,より限界性能がわかるようにしてくれたとのことです。ありがたや。
インプレッションについては文章で伝わらないと書いたばかりなのでやめますが,キャンピングカーで上記のような走り方をすると,普通は
①アウト側に傾いてイン側駆動輪のトラクションが抜ける。
②ドスンドスン突き上げがくる。
③お釣りがくるような左右のふらつきが発生し最悪の場合転倒に至る。
④ノーズダイブで前のめりになる。
⑤フロントサスペンションがドーンと底突きしたあとボヨンボヨンとバウンド。
となるところですが,これが一切発生しませんでした。
結果として乗り心地も良くなっています。
次は自分がドライブする番。カムロードなんて運転したことないですし,他人の車ですからいつも通り丁寧に走らせます。
ここで理解できたことは後ろに重い架装が付いている車だということを忘れてしまうくらい軽快に動くということ。通常の走りでもコーナリング時のおっとっと感が全くありません。下り坂から水平にきつく折れ曲がったところもビビりながらアクセルオンで通過しましたがしれっと駆け抜けてしまいました。
やっぱり凄い。
「ハイエースにエアサスを取りつけたらもっと凄いよ。」だそうです。
価格について
道楽のための投資ですから軍資金は自分のポケットマネー。
エアサスにトーションバー,ショックアブソーバーなど一気にコンプリートしようとすると貯蓄が足りません。
段階的に導入することはできますか?という質問に対してはできますとの回答。
その場合,Phase1はエアサスとコントロールキット,Phase2で残りのトーションバーとスタビライザー,ショックアブソーバーというのがお勧め。
ただしPhase1で暫定的な仕様とはいえセッティングを出す作業は実施するし,Phase2でも当然セッティングの作業は行うので一気に導入するよりセッティングの作業回数が増えます。結果としてトータルではその分割高になるとのこと。
そりゃ一度にできればそれに越したことはないと思いますが,どのような方法で導入するかは資金の調達次第ですね。
まとめ
キャンピングカーの走りを劇的に変えてくれそうな感触充分だったカーセールス・ワタナベのエアサス試乗体験。
価格は正直お高めですが,とりあえず的なパーツを装着して満足できずに結局エアサスなんてことになると却って費用が無駄になってしまいます。
段階的に導入した場合,Phase1の暫定仕様ではエアサスペンションの能力を100%発揮することはできませんが,Phase2は部品を追加するのみで交換は発生しないので無駄になる物はありません。
気持ちはかなり傾いているので,しばらくは通帳とにらめっこです。